大帝机器人

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東宝ビデオのシネパック第一弾として、1991年11月8日にリリースされたのがこの『ミカドロイド』である。この映画は、第二次大戦末期の日本を舞台に、帝国陸軍が製造した人造人間“ジンラ號”の物語である。ジンラ號は敗戦と共に忘れ去られた存在であり、埋没した研究所の中で眠り続けていた。しかし、半世紀の時を経て、ジンラ號は東京の地下から甦るのだ。 物語は、偶然その地下迷宮に迷い込んでしまった若い男女二人を中心に展開する。彼らはそこで未完成の人造人間と出会い、彷徨い続ける謎の男の存在を知る。彼は一体何を望んでいるのだろうか？舞台となる場所と時間が限定されているため、本作は緊迫感に満ちた一夜限りの幻想的な悪夢となっている。 この映画では、イラストレーターの明日蘭がジンラ號のデザインを担当しており、その姿は蒸気機関車のような旧式なラインでまとめられている。その独特のデザインによって、ジンラ號の存在感が際立ち、物語に一層の魅力を与えている。 『ミカドロイド』は限られた場所と時間で繰り広げられる密度の濃い物語であり、観る者を幻想的な世界に誘う作品となっている。ジンラ號の謎と、若い男女の運命の行く末に注目しつつ、彼らが地下迷宮で目にするものは一体何なのか、ぜひその答えを探し求めて観て欲しい。